「子供に関わる仕事につきたい!」「子供に楽しく勉強を教えたい!」そんな思いをもって小学校教師になる人は少なくありません。
しかし、実際には想像とは違う現実に直面し、運悪くさまざまな問題が重なったり、体がついていかなくなったりして、退職していく先生をたくさんみてきました。
さらに、最近では、敎育に熱心で新しい教育についてしっかりと考えている若い優秀な教師が、今の公立小学校の現状(制度的なもの)に早々と見切りをつけて去っていくケースも多く見られます。
あなたのスキルを活かせる仕事は、小学校という場所だけではありません。
心を壊してしまう前に、辞めてもいいんです。
この記事では、小学校教師をやめる場合や転職先についてご紹介します。
仕事を「辞めたいな」と思いはじめたら事前準備を!
「辞めたい」と思い始めたときに、まず自分の心の状態を確認してみましょう。
もう少し頑張れそうなのか、もうこれ以上頑張れなそうなのか自分の心に聞いてみてください。教員を心ざす人を真面目な場合が多いので、「もう少し頑張れそう・・・」と思ってギリギリまで頑張ってしまいがちです。
そうやって心を病み、大切な人生を心の病気との戦いに費やしてしまった先生や、命をたってしまった先生もいました。
そうなってしまってからでは遅いのです。
自分の気持と相談して、「もう少しやってみたい」という気持ちになったとしても、今の心の状態を主任や教頭に伝えておくとよいでしょう。
人は、言葉にしないとなかなか伝わらないものです。
今、心の状態がよくないことはしっかりと伝えないと、誰もあなたが傷ついていることを分かってくれません。
もしかしたら伝えておけば、何かしらの配慮をしてくれる可能性もあります。(担任をはずす、支援をつける、仕事量を減らすなど)
また、思い切って「退職届」を書いてポケットや引き出しにしのばせておくこともおすすめします。「いつでも辞められる!と思うと、少し心も落ち着きます。
また、「辞めたいな・・・」と思い始めたときに、辞めたら自分はどんな風に生きていきたいのか考えておきましょう。
転職するのか、自分の力で稼ぐのか、または少しの間貯金で生活してみるのか。
考えることで明るい気持ちになり、未来が楽しみになります。
教師を「辞める」決意を固めたらすべきこと
やっぱりこれ以上はできない、あんまり自分には向いてない・・・自分の中でそう答えがでたら「辞める」または「休む」方法をとりましょう
普通の手順で教職を辞める場合
10月・11月あたりに毎年書く「異同調書」の「退職」に◯をつけましょう。そうすると、3月に円満退職し、4月がらははれてフリーの身となります。
心に余裕があって、「自分は向いてない」「他にやりたいことがあるんだ」という比較的元気な状態で辞める場合は、この方法が一番おすすめです。
周りの先生や生徒にダメージを与えずに辞めるベストな方法の一つです。
心が壊れて学期途中で辞める場合
心が壊れてしまってこれ以上行けなくなり、学期途中で辞める場合は、早急に傷病休暇に入らせてもらいましょう。
おそらく、真面目に頑張ってきた先生が、「学校に行けない」状態になることは、相当心の病が進んでいます。
「精神的に限界がきてて、もういけません。病院にいきます」といってその日から休みましょう。
相当心を病んでいる状態なので、精神科に行けば、基本的にはうつ病の診断書を書いてもらうことができます。(病院によるかもしれませんが)傷病休暇に入るには、診断書が必要になる場合が多いですが、それも郵送だってかまいません。
そこからしばらく、何も考えずに休むのです。傷病休暇に入りましょう。
「子供に申し訳ない」「学校に迷惑がかかる」そんなことは考える必要はありません。
傷病休暇は、基本的に「職に付いたまま休んでいる」という状態なので、すぐにいろいろ決めたりする必要もありません。
お給料もでるし、しばらく安心して休みましょう。
あなたは、頑張って働いたのだから、休んでよいのです。休めるだけ休んで、また戻りたいと思うなら戻ってもよし、そのまま退職するもよしです。
傷病休暇と休職の違い
ここで、傷病休暇(病休)も休職について説明します。
傷病休暇(病休)は、労働者の権利で「もう心が限界なので休みます」というもので、
休職は、「あなた(労働者)は休みなさい」と雇用側が命令するものです。
つまり、病気休暇(病休)は、労働者の権限が強く、休職は雇用側の権限が強いというような感じです。なので、休職になると辞令が出ます。
傷病休暇(病休)から休職となると、このように性質も違うため、休職になる手続きも改めて必要になってきます。
とにかく今すぐ教師の仕事を辞めたい場合
今すぐ辞めることもできます。校長に直接辞表を提出しましょう。
校長はそれを拒否することはできません。現場で多少の混乱はあるものの、代わりの先生でなんとかやっていけるものです。
もう担任は引退しているけど、実は担任をやりたい年配の先生はたくさんいます。
もうこれ以上関わりたくないのであれば、すっぱり辞めてしまうのもよいでしょう。公務員であっても労働の強制はなく、すぐにやめようと思えば辞められます。
同僚や先輩の先生に引き留められたらどうすべきか?
小学校の仕事を学期途中で辞めようと周りに相談するとかなりの率で引き留められます。
「もう少しがんばってみなよ?」
「半年すれば楽になるよ?」
「学校移動すれば雰囲気が違うよ?」
「生徒が可愛そうだよ?」
こんなふうに声掛けをされます。実際新人のうちは授業もままならず、ストレスがたまることが多いのですが、1年頑張ると仕事を覚えて楽にはなったりします。
また、学校間格差は大きい地域では、保護者や子供のの質が全然違うこともあるので、あながち間違いだとは言い切れません。
しかし、心が壊れるほど辛いと感じているのであれば、まずは担任替えや、異動を申し出てみることをおすすめします。
次の道があると思えるだけでもだいぶ気持ちが楽になります。
小学校の教師を辞めた後に転職する?自分の力で稼ぐ?
さらに辞めた後のことも少し視野に入れておくと良いと思います。
「教員を辞めたら転職先なんてないよ」そんな言葉を耳にすることもありますが、それは一昔前の話。
今はそんなことは全くありません。
転職活動をするなら、在職中から始めましょう。
辞めてからよりも有利に働くこともあります。
ハローワークに行ったり、転職サイトに登録したりして、世の中には、いろいろな仕事があることに目を向けてみましょう。
- 教員より稼げる職業がいいのか
- 子供と関わる仕事がいいのか
- 全く違う仕事がしたいのか
それによっても転職先が変わってきます。塾や家庭教師はもちろんよいですが、案外全く関係のない会社で働くのもよいかもしれません。
また、就職しなくても、今は稼ぐ方法がたくさんあります。
- 英語の教師なら英会話を2時間だけ教える
- 数学の講師ならオンライン家庭教師に登録する
- 国語の教師ならライターをやってみる
- 保育士の免許ももっているのなら子育てケアをする
- ママさんのお悩み相談をクラウドで引き受ける
探していないだけで、いくらでもあります。
フリーランスとしてしばらく生活してみるのもよいかもしれません。教師に向いている副業もあります。
人材管理や広報など、一つの教室を運営できたというスキルを評価してくれるところがあります。
実際意外なところからオファーが来て、「自分にはこんないいところがあったのか?」「こんなことができるのか?」と驚きの発見があります。
思いがけない仕事が自分にはできる可能性があります。
家族がいる場合は、もちろんよく相談する必要がありますが、教職の仕事が全てではないのは確かです。
転職を機に、人生において何が大切なのか個人で、家族で考えてみるのもよいことだと思います。
まとめ
今の時代は、ネットの普及もあって、できることがどんどん増えています。
先生をや辞めても生きる道はたくさんあります。
大切のことは、自分の仕事が「好き」かどうか。「好き」なら、多少大変でも続けられるし、頑張れるのです。
教員が「好き」と思ったら続けるし、そうでないなら転職や副業にチャレンジしてみましょう。
夢をかなえる選択肢は沢山あります。
気軽にどうぞ♪